料理撮影の現場と写真をシリーズで紹介しています。
今回ご紹介するのは、自社農園の無農薬野菜を活かした料理と手作りの餃子がこだわりの、矢那屋 木更津駅前店 様です。
主にweb向け(グルメサイト含む)の撮影です。
今回はディレクション込みで進めさせていただきました。
まずはお店の特徴から撮影するカットを洗い出し、それらを叩き台としてお店の方と相談するという形をとりました。
メインのカットとして必ず欲しかったのが、
1.焼き、揚げ、スープ、3種類の餃子の調理工程の写真。
2.完成した各餃子の写真。
3.自社農園の無農薬野菜、その素材の写真。
です。
1.焼き、揚げ、スープ、3種類の餃子の調理工程の写真。
調理工程の写真があると、webサイトなどで写真を多く見せる時に、映えることが多いように思います。
特に焼き餃子の調理工程は大変絵になるので、撮っておいて損はないと思っています。
(今回新しい店舗様だったので、厨房が綺麗なうちに撮影しておいた方が良いのではないか、という考えも少しありました。笑)
料理をする人間なら同意していただけると思うのですが、出来上がりの料理を食べることは料理の醍醐味ですが、作っている段階でのにおいとか、素材の素晴らしさを包丁を入れている時に堪能するとか、何となくつまみ食いしてしまう幸せ感とか、料理を作るという工程には、ある意味出来上がり以上の美味しさと幸福感があると思っています。
また、火を通している途中だったりするので、写真的にも絵になります。
私が考える美味しい料理写真とは、できたての料理の湿度(湿気)と温度に直接ストロボを当ててシズル感を表現することを重視していますが、調理工程は作っている最中なので、湯気が出たり炎があったり、より湿度と温度に変化と華と動きがあり、写真の仕上がりがよくなる場合があると思っています。
全てがそうとは言いませんが、調理工程の写真は、提案させて頂くことが多めです。
(場合によるので、全ての撮影でオススメしている訳ではありません)
2.完成した各餃子の写真。
出来上がりの餃子については、売りが三種類あるとのことで、必ず 3枚の写真を並べることがあると考え、バリエーションの異なるカットをご提案しました。
今回webで使用されることを考えると、そのバリエーションは何らかの動きがある方がよいと思いカットを考えました。
また、それとは別に、説明用の写真として一切動きも背景も無いカットも撮影もしました。
3.自社農園の無農薬野菜、その素材の写真。
自社農園の無農薬野菜とのことで、このカットは他の全てが撮れなくても撮って帰りたいつもりの気持ちでおりました。
素材まるごとを多めにご用意いただきたいことと、ざるのようなもののご用意をお願いしました。
その他、10ほどの案を出して練った上で、当日をむかえました。
セッティングです。
Profoto(プロフォト) B2 250 AirTTL (250ws)を 2灯使用しての撮影です。
居酒屋メインの撮影の時に注意するのは、ディフューザーの大きさと質です。
焼き餃子の場合、特にカリッとしたこんがり感のようなものを表現することを意識しました。
あとはダイレクト感です。
ふんわりしているよりはダイレクト感のあるやや強めの光の方が、いわゆる「グッとくる」「そそられる」写真になるのではないかと判断しました。
ソフトボックスとグリッドを使用し、やや硬めの光を作っています。
餃子を包んでいるところ → 焼き餃子調理工程 → 完成 → スープ餃子調理工程 → 完成 → 揚げ餃子調理工程 → 完成、という具合に各餃子を撮影し、それからパスタなど他のものを撮影しました。
そして、アラカルト、デザート、自社農園の無農薬野菜の素材、コース集合写真、ドリンク、店内、外観など、トータルで 4時間の撮影でした。
今回お伺いした、矢那屋 木更津駅前店 様、上記の内容でお店のこだわりはわかっていただけたと思いますが、それプラス私が感じたところを一点だけ。。
店長さん、むちゃくちゃいい方でした。
笑顔がとてもふんわりした気さくで朗らかな方で、会いに行くだけで価値があると思います。
是非ともお店に足を運ばれてはいかがでしょうか。。
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料理撮影承ります。
店舗でスタジオ並みのストロボセッティングを組み、料理の色艶を引き出します。
年間200件ぐらいのペースで料理を撮影しております。
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