私が料理撮影を仕事として請けはじめたきっかけは、仕事とは関係のない、作品としての料理写真を発表した時に、一部の女性の方から熱狂的にテンションの高い反響を頂いたからです。
それ以前は、料理撮影は特にやっておりませんでした。
完全に個人として撮影していたので、料理のわかりやすさなどは一切考えず、ただただ美味しそうに感じたままに撮影していました。
その時、自分が思っていたのは、プロの撮影した料理写真は綺麗だけどグッとくる美味しさは足りない、要するにあまり魅力は無いと思っており、自分ならもっと魅力的に撮れるのではないかと思い、そういう観点からプロとして料理写真が撮れないかと考えました。
それから自分が料理写真のジャンルで仕事を請けられるように活動し、現在に至ります。
上記の熱狂的な反響をもらった一人は私の妻ですが、今でも私は、基本的には妻のテンションが劇上がりする写真を心がけています。
実際にプロとしてお仕事として料理写真を撮ってみると、色々なことがわかってきます。
一番思うのがオーナーや料理人の思い入れです。
私たちカメラマンがそもそも写真を始めるきっかけとなったのは、先輩のカメラマンの誰かに衝撃を受けて、自分もこんな写真を撮ってみたいと思ってのめり込んでいくことが多いと思います。
そうやって様々な写真を勉強して、自分の撮り方を構築していくのですが、料理人にしても、誰か先人に憧れた人がいるはずで、その人なりのイメージが頭の中にあると思います。
これは当たり前のことですが、プロカメラマンが自分の価値観でかっこいいものをいくら提案しても、それが飲食店の料理人やオーナーの方の、そういう思い入れと違っていると、写真として本音の部分では、なかなか受け入れてもらえないように思います。
そうやって、人の意見を色々と聞きながら自分の仕事としての写真の完成度を高めて行けばいくほど、結局、自分が最初にプロカメラマンに感じた、プロの撮影した料理写真は綺麗だけど美味しそうに見えない、そっち側のプロに自分が引きずり込まれてしまうのではないかと思うようにもなりました。
最初に自分があまり評価していなかったプロの撮影した料理写真は、実はこういうことを考えて撮られていたのかと、自分も同じ立場になってみて初めて思うことが沢山ありました。
ただ、だからこそ、それだけになってしまわないように、グッとくる美味しさを表現できるように、今でも最大限注意しています。
シズルだけでなくディテールも求められる商用写真で、いかにシズルを求めるのか、は私の最大のテーマです。
そんな時にえとみほさんの以下のツイートを見つけて、なるほどと思いました。
この blog にはツイートを引用する機能がないので、貼り付けます。
えとみほさんが以下のツイートをされていました。
----->> えとみほさんのツイート引用・ここから <<-----
そうですそうです。「食べログ」の写真なんかがわかりやすい例ですよね。公式提供のきれいな写真より、ユーザーの投稿のほうが影響力は上っていう。
----->> えとみほさんのツイート引用・ここまで <<-----
https://twitter.com/etomiho/status/1041924982937272320
こういう気持ちを忘れずに撮影していきたいと思っています。
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料理撮影承ります。
店舗でスタジオ並みのストロボセッティングを組み、料理の色艶を引き出します。
年間200件ぐらいのペースで料理を撮影しております。
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